『パリーンッ!』と頭のなかで何かが割れる感じがした。
ちょうど、今ぐらいのクリスマスの時期である。
7~8年前に見つけた。
写真のパン屋は元町にある、特別うまくもなく
安くもない、ごく普通の老夫婦が営むパン屋だ。
しかし、週に4回は買いに行く。
俺氏が生まれた頃から実家はパン屋だった。
脱サラして父親が経営していた。
最初にベーカーショップロンドンという
チェーン店を経営してたようだ。
大阪の住吉という場所でだ。
成功しその後は、完全に独立し
違う名前で
4店舗ほど展開していた。
その時になると
母親も手伝いに行き
パン屋なので朝の4時には夫婦で家を出ていた。
当時、小学校2年生だった、俺は起きると
姉と毎日二人だった。
親が居ない状況で毎朝を迎えるが
一度も悲観したことはなかった。
今思うと、母親は夕方の4時前には必ず自宅にいて
俺が学校から戻ると おかえり と言ってくれていた。
それは、夫婦で4店舗も経営しながら
朝の4時から働き、とても大変なことだと
今は、自分で経営していて思う。
母親の見えない愛情であった。
しかし
父親と話した記憶も愛情を感じたことも殆ど無い。
というか、一度もない。
家族で旅行へ行った
家族で食事に行った
家族で談笑した
全く記憶が無いのである。
いつも、父親が居てないのである。
父と母、姉と俺
唯一の家族での思い出が
脱サラした最初の店舗
父親の住吉のベーカーショップロンドン
で、
家族で食べた、サンドウィッチである。
だから、同じ名前の店を元町で見つけた時には
驚いたのである。
もう、潰れたパン屋グループと思っていたからだ。
思わず、入店したら70代の夫婦が経営していた。
何故か、子供の頃の記憶が蘇り
俺の家も離婚していなければ、今はこんな感じで
パン屋を夫婦でしていたのかなとか
柄にもなく考えたりもした。
それから、ずっと通っている。
一度も話したこともないし、話すことも今後ない。
そんな気持ちでサンドウィッチを買いに来ているのも
知らないであろう。
微々たる、金額ではあるが
俺にとっては、他店とは違うパン屋だから
潰れるまでは通うつもりである。
ちなみに、父親は、経営に失敗し
多額すぎるくらい借金をし倒産し逃げていった。
小学校高学年になる前には
経営で忙しく顔を週に一度も見ない日がほとんどだった。
中学3年生の頃には、既に居なかった。
思い出というのは、素晴らしいと思う。
忘れていた記憶や感情を蘇らせる。
なぜか、感傷的になってしまった、俺氏。。。
さて、今年も残すとこ少なくなりました!
頑張りましょう!!!!

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