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おもちゃ塾 第33話
古いブリキが美しく見える理由
【鈍色をご存知ですか?】
相場・・・5~8万円
年代・・・1960年代前後
メーカー・三恵玩具
素材・・・ブリキ
ギミック・フリクション使用で走らせると犬がついてきます。
     とてもかわいい玩具です。
ブリキのおもちゃの収集を始めると
ある時に何とも表現のし難い雰囲気のブリキ玩具がある。
例えば人が例えるならば
ブリキ玩具を見て思うこと
発色が綺麗
色がくすんでる
退色している
古臭い感じ
などである。
他人に言葉で伝えることが出きるのである。
しかし
最下部の ”古臭い感じ” とあるが
なかなか想像はし難いのである。
私もこの世界に入った時に
一言でブリキ玩具と言っても
なぜ、表現しにくい美しさや魅せられる玩具があるのか?
と悩んだものです。
その手の共通点は
1950年代~1960年代に多く見られた。
実際はもっと古くてもあるのだが。
学んでいく間に教えていただいたのが
【鈍色】
にびいろ と読みます。
写真のような玩具をコレクターに説明する場合に
鈍色でいい感じですよ!
と言ったりするのである。
写真の色が全てでなく
赤や青、様々な鈍色がある。
では、鈍色とはどんな色か?
ボクが鈍色玩具に魅せられのは
鈍色とそうでない玩具を並べると
大半の方が鈍色が良いというのである。
きれいな色、状態が良いでなく
鈍色は美しいのである。
鈍色が美しい理由は
色ではなく味わい
なのです。
製造されてから
約60年近く経ちます。
その間に ”光” ”空気” ”時間” を吸収することに
よって出てくる味わいなのです。
それが 魅せられる鈍色の味わい です。
それじゃぁ、60年近く経てばブリキは鈍色になるのか?
答えはならないのである。
これからのブリキも1960年代の大半のブリキもである。
理由は
製造される時の塗料に当時は鉛を含んでいました。
鉛の含有量で 60年という時を経て 鈍色になるのです。
1960年代には、鉛含有の塗料は禁止になりました。
60年もの空気を吸い続けた
鈍色ブリキ玩具
見ていると、嬉しくなり
とてもやさしい気持ちになれます。
素晴らしい時代の
素晴らしいブリキ玩具を大切に後世に伝えたいですね。

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